完璧超人にはなれない。
僕は人の話をすぐに受け入れるという意味で、たまに人から「スポンジみたいな人」と評されることがある。
そんなスポンジが受け入れられなかった話を一つ、してみよう。
19歳の頃、恋人にフラれて傷心中だったスポンジは、ふと親が読んでいた本を思い出した。
『嫌われる勇気』という本だ。
ドラマの原作にもなったような本だ。人によっては読んだこともあるだろうし、名前だけなら聞いたことがある、という人も勿論いると思う。
読んだことのない方の為に簡単に説明しよう。
『嫌われる勇気』は「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、対人関係を改善していくための具体的な方策を提示していくアドラー心理学を、とっつきやすいように哲学者と青年の対話形式にして書いた名著である。
堀江貴文や、西野亮廣なんかもこの本はすごい!と言及している。
堀江貴文に至っては「自己啓発本はこの本以外は読まなくてもいい!」というようなことを言っているくらいだ。
そう。たしかに、対人関係の問題や、その解決方法についてはこの本に書いてある通りだと思う。
だが、スポンジは一つ異議を唱えたいと思う。
それが出来れば苦労はしねぇ!!!!!!!
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本の内容を少しだけ紹介すると、このようなことが書いてあります。
・「トラウマ」を否定せよ。そんなものは存在しない!
・あなたの人生は過去には存在しない。「いま、ここ」で決まる。
・承認欲求を否定しろ!そんなものはいらん!
・あなたはあなた。私は私。誰かの課題を君が抱え込む必要はない!
・「自分が正しい」という自己肯定ではない。「間違っていたとしても、これでいいんだ」という自己受容をしろ!
・普通であることを肯定せよ。
出来るか!?出来ねえよ!!!!
これを出来る人がいるならばぜひこのスポンジと友達になってほしい。
あとなんか腹立つから1発ぶん殴らせてほしい。
でも、何もかもが間違っているというわけでは決してない。
自分が普通であることを肯定するのはスポンジには出来なかったけれど、掘り下げて考えてみた結果「変な人」というのは、その人の主観で決まるものでしかない、ということにも気付けた。
承認欲求を否定することも出来なかったが、代わりに承認欲求がある自分を認めてやることは出来た。
誰かの課題を自分が抱え込む必要がなくても、そうすることで自分が楽になる事があることもハッキリした。
恐らく、この本が言いたいこととは別方向でスポンジの中で解決してしまったこともいくつかあるのだと思う。
でも、今となってはこれでよかったのかもしれないなと思う。次作である『幸せになる勇気』もポチるくらいには名著だったと思う。
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この本に書いてあることで、一番共感した文は
あなたはあなた。私は私。
という一文である。
これはこの本自体にも言えることで、決してこの本に書いてあることを全て実行しろ、という訳ではないのだと思う。
アルフレッド・アドラーはアルフレッド・アドラー。スポンジはスポンジ。そして、このブログを読んでくれているあなたはあなた。
だから、自分にとって感銘を受けたことや、感動したこと。共感したこと。
そんな事を一つ一つ、丁寧に、大切にしていけばいいと思う。